1、開催日
- 2022年2月27日(日)13:00〜16:00
- オンライン(zoom)で実施。前日までに申し込み者にZoomアドレスを送信。
- 参加費無料
- 申し込みはこちらから(2月22日(火)23:59申し込み締切)
2、タイムスケジュール
13:00-13:05 諸注意
【研究発表】
13:05-13:35 楊彩虹(北海道大学)「文章を書く」ための中国語作文教材開発について
13:40-14:10 勝川裕子(名古屋大学)中国語の物語構築における視点と構文選択の特徴
14:10-14:20 休憩
【特別企画】オンラインとオフラインのインターフェース
14:20-15:00 伊藤大輔(目白大学)「ハイフレックス型授業顛末記—実践報告と今後の展望—」
15:00-15:10 休憩
15:10-16:00 氷野善寛(目白大学)「Google Jamboardの中国語授業への導入を考えてみる」
<お願い>
・セキュリティの観点から、入室者の確認を致します。入室されましたらZoomのお名前を「フルネーム_所属」に変更してください。
・発表中は、必ず音声・ビデオをオフにしてください。
【研究発表】
「「文章を書く」ための中国語作文教材開発について」楊彩虹(北海道大学)
日本で出版された中国語作文の教科書は単文レベルの日文中訳のものや自己紹介や手紙、日記などに限定されたテーマがほとんどである。現状では中国語で「文章を書く」テキストが不足している。このような問題を改善するため、筆者と共著者と共に中国語の「文章を書く」ための作文教材を開発した。本研究では、以下の点を考慮に入れて開発した作文教材を紹介する。①日本人大学生が主役であり、作文のテーマが生活に密着したものである。②文章を書く際の注意点、表現法などを詳しく解説し、よく使われる文型、機能的な表現も作文のテーマごとに示している。③プロセスライティングとコミュニカティブアプローチを導入している。④ペアでの会話練習、グループ作業などの協働学習も盛り込まれている。⑤「書く、読む、聞く、話す」の四技能を連携させる「総合活動型」の作文指導が可能となる。⑥教室外の人、モノ、情報に積極的にアクセスすることも促している。
「中国語の物語構築における視点と構文選択の特徴」勝川裕子(名古屋大学)
本報告では中国語の物語構築における「視点」の置かれ方について初歩的な考察を行う。
「視点」には話者がどこから見ているかという〈視座〉と、どこを見ているかという〈注視点〉の2要素があり、〈視座〉を判断する構文的手がかりとしては、ヴォイスや授受表現、移動表現、感情表現などが挙げられる。日本語教育では、このような視点にかかわる研究が盛んに行われており、日本語母語話者は1人の人物に視点を固定する傾向がみられるのに対し、中国語を母語とする日本語学習者は複数の人物の視点から描写する傾向が見られることが指摘されてきた(田代1995、武村2010、魏志珍2010他)。しかしながら、日本語学習者による産出文が視点移動型であることが、彼らの母語に起因するものであるか否かについては触れられていない。本報告では、漫画描写という調査手法を採用し、中国語で物語を紡ぐ際に視点がどこに置かれ、それによりどのような視点表現が選択されるかについて観察してみたい。
【特別企画】オンラインとオフラインのインターフェース
「ハイフレックス型授業顛末記 —実践報告と今後の展望—」伊藤大輔(目白大学)
我々は、2020年度にオンライン授業の方法について学ぶこととなったが、2021年度はオンライン授業と対面授業とを混在させた場合の問題について学んだ1年であった。報告者は、問題の打開策のひとつとしてハイフレックス型授業をいくつかのクラスで行った。本報告は、その実践より得られる教訓についてまとめ、会員各位と問題意識の共有を図るものである。主なトピックは、授業の具体的な手順、必要となる機器や通信環境、そもそもハイフレックス型授業を行う意義がどこにあるか、等である。
「Google Jamboardの中国語授業への導入を考えてみる」氷野善寛(目白大学)
昨年11月に「ICTを活用した中国語教育オンラインセミナー」で実施した「“Google JamBoard”とGoogleスライドの中国語授業への応用」の内容をベースに、4月からの新学期の授業で導入できるように、ワークショップ形式で参加者が同アプリを体験しながら、使えるようになることを目指します。
Google JamboardはGoogleの無料で利用できる電子黒板アプリで、ユーザー共有機能を利用することで、遠隔授業や対面授業を問わず、インタラクティブな授業展開が可能となります。今回のワークショップでは、同アプリを利用した単語選択問題、4択問題、並び替え問題、作文問題といった練習を中心に使い方についてレクチャーしていきます。