2022年度第2回研究会

1、開催日
2022年12月11日(日)12:55〜16:45
・オンライン(zoom)で実施。12月9日または10日に申し込み者にZoomアドレスを送信予定です。
・参加費無料(こくちーずで事前申込)12月6日(火)22:59までに登録をお願いいたします。
https://kokc.jp/e/31d73a6379f0baa41884ead6bf9dddd7/

2、当日の流れ(発表30分+質疑応答10分=1人40分)
12:55〜13:00  諸注意
13:00〜13:40  発表者1(質疑応答含む)
13:40〜13:45  5分休憩
13:45〜14:25  発表者2(質疑応答含む)
14:25〜14:35  10分休憩
14:35〜15:15  発表者3(質疑応答含む)
15:15〜15:20  5分休憩
15:20〜16:00  発表者4(質疑応答含む)
16:00〜16:05  5分休憩
16:05〜16:45  発表者5(質疑応答含む)

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発表者1
学習者オートノミーを育てる「ふりかえり」の実践的研究Ⅱ
○康 鳳麗(鈴鹿医療科学大学)
森脇 健夫(武庫川女子大学)
                                                                                          
第二外国語教育としての中国語教育の大きな課題は、時間数の少ない中で、学生の多様な要求とどう向き合うか、である。その本質的解決は学生たちの自律的学習能力(学習者オートノミー)の資質・能力を育てることである、と考えるに至った。
学習者オートノミーを育てるためには、予見(期待)⇒遂行⇒省察(ふりかえり)のループを学習者自ら廻すことが求められる(OECD2030)。その学習方略の起点が省察(ふりかえり)である。本報告では、省察(ふりかえり)に焦点を当てた2年間の取り組みの過程・結果を報告する。2021年の取り組みを踏まえ、2022年度前期では、ふりかえりのスパンの長さを変え3パターンのふりかえりを実施した。①毎時間のふりかえり、②単元のふりかえり、③毎時間のふりかえりへのふりかえり、である。その結果、ふりかえりを通して、学習者に、省察(ふりかえり)から予見(期待)へのつながりをつくりだし、学びの連続性を実現させる可能性が認められた。 

発表者2
コーパスから見る「吃饭了」と「吃了饭」の相違点
林 旭巧(千葉大学・非)

中国語教育の初級では、「了」という助詞の使い方が導入されている。「了」は多くの中国語学習者にとって難しくて間違いやすい文法点である。
本発表では、中国語の動詞述語文における「了」の役割をめぐって、「吃饭了」と「吃了饭」を中心に、「吃饭了」と「吃了饭」を比較検討することによって、「了」の特徴をさらに精査し、用法の明確化を図ることを試みる。まず、『北語漢語語料庫』(BCCコーパス)を利用し、「吃饭了。」や「吃了饭。」などといったキーワードで検索をかけ、例文を抽出する。次に、抽出された例文に対して、中国語母語話者における「吃饭了」と「吃了饭」の使用傾向を考察し、その共通点と相違点を分析する。さらに、その原因も究明してみる。

発表者3
日本臺灣華語成人班開課狀況之調查報告
-以橫濱中華學院、慈濟日本分會、大阪中華學校、京都華僑總會為例-
樂 大維 (拓殖大学・非)

筆者於二零一八年曾於東京中華學校週六成人中文班擔任講師,使用臺灣所出版的教材教授臺灣華語與文化。由於新冠肺炎的影響,導致東京中華學校週六中文班處於停課的狀況。再加上,目前能夠學習臺灣華語的地方不多,有鑑於此,筆者於二零二二年實際走訪或以電子郵件的方式,調查了四個臺灣華語成人中文班的開課狀況(學費與入學金、班別、上課時間、教師資訊、上課教材、教學方式等)。本文中所調查的學習機構包括關東地區的「橫濱中華學院」、「臺灣慈濟日本東京人文學校中文教室」與關西地區的「大阪中華學校」、「中華民國留日京都華僑總會:中文教室」。由衷期盼本文的調查結果,能給學界的教師與學習者們做個參考。

発表者4
「おうち中国語」実施家庭における教材の使用状況とそのニーズ
赤池 晴香(日中学院・非)

近年「おうち中国語」をキーワードに乳幼児~小学生に中国語教育を行う家庭が増えつつある。しかし多くは家庭内での教育のため、その具体的な内容、使用教材、成果等は中国語教育界でも未だ把握されていないと言える。
 本研究では「おうち中国語」実施家庭においての現行使用教材、及び今後使いたい教材ニーズを把握すべく、2022年10月に計37組の日本在住「おうち中国語」実施家庭に対してアンケートを行った。その結果、多くの家庭において現在教材面で何らかの困難(手に入りにくい等)を抱えており、日本語母語話者の子供、そして保護者向けの新たな中国語教材を作って欲しいというニーズがあることが判明した。
 発表では「おうち中国語」の概要、主に使用されている教材パターンを報告し、更にニーズに基づいた今後作るべき教材の方向性の提案を行う。

発表者5
中国にルーツを持つ子どもの母語・継承語教育
〜演劇的活動を通じて親子の協働学習に着目する〜
姚 瑶(芸術文化観光専門職大学)

日本に在住する外国人の増加に伴い、外国にルーツを持つ子どもの数も年々増加している。外国人の集住地域では中国にルーツを持つ子どもの母語・継承語教育として、公立学校での母語教室、民族学校での国語としての中国語教育、地域が支援する教室などが挙げられるが、他の地域では、母語・継承語の支援教育は十分とは言えない。本研究では、上述の母語・継承語の支援教育が不足している兵庫県豊岡市を対象し、中国にルーツを持つ子どもの継承語教育を目的として筆者が豊岡市政とともに開設した講座の実践内容を述べる。
さらに、音楽、踊りを含む演劇的活動を通じて親子で問題解決や自己学習をするための協働活動の可能性を探る。単に実践活動に関する効果検証にとどまらず,保護者が家庭内でも子どもの問題解決力・自己学習力を促進するために,協働学習は非常に意義があると考えられる。

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